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“I am” Donation プロジェクト

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“I am” Donation プロジェクト




私たちが幼稚園を始めて訪れた日のこと。

はにかんだような顔で、私たちをあたたかく迎えてくれた子どもたち。
その瞳には、無垢な希望がまばゆく輝いていた。




光を灯すということ

I am=私が私であるために
世界中の誰もが自分らしく活躍できる、そんな環境が広がっていきますように──

そう願いを込めた、ドネーションプロジェクト。
インドの女性たちの手で一つひとつ丁寧に紡がれる“I am“ Donationのジュエリーは、1点につき1,000円が子どもたちの教育支援に寄付される。
その優しい想いは連鎖し、未来を照らす光となる。




未来への架け橋 ── 想いを紡ぐ、12の教室

インド──ARTIDA OUDのジュエリーが生まれる地に、恩恵を還元する。
それはブランドが歩み始める前から、変わることなく抱き続けてきた誓い。

カースト制度の壁に阻まれ、自由に働くことが容易ではない女性たち。
教育の光が届かず、学ぶ喜びに触れることのない子どもたち。

すべての人が自らの力で未来をきり拓き、自分らしい人生を歩めるように──
そんな祈りが、“I am“ Donation プロジェクトに息づいている。



あたたかな支援の輪を広げてきた“I am“ Donation。
私たちの想像をはるかに超えて広がり、寄付金総額1,900万円にて、インドで最も支援を必要とするビハール州に、12の幼稚園教室を建設することが叶った。



かつては劣悪な環境ゆえに通うことさえ躊躇われた幼稚園が、
今では図書コーナー、清潔な男女別の水栓トイレ、手洗い場・水飲み場も備わり、子どもたちが安全に過ごせる、学びの場へと生まれ変わったのだ。



しかし、幼稚園を建てることは、ほんの始まりに過ぎない。

教育の機会に恵まれず、学ぶ価値を理解していない両親。
十分な訓練を受けておらず、正しい学習指導ができない教師たち。

子どもを取り巻く大人たちの意識を変え、正しい教育の知識と技術を根づかせること。
それが、子どもたちの可能性を大きく広げ、希望に満ちた未来を描く一翼となる。




学びが照らす、子どもたちの未来

子どもたちを見守り支える、政府やプラン・インディアの方たち。
彼らに話を伺い、内に秘める想いに触れることができた。



Madhurima Prasad, Child Development Project Officer

「ビハール州に幼稚園を建設していただき、心から感謝しています。」

幼児教育に力をそそぐ、政府担当者のマドゥリマ。
子どもに語りかけるような優しいまなざしで、未来を見つめる。



「新しい幼稚園は、子どもたちにとって希望の象徴となりました。」
「他の幼稚園にはない、カラフルなイラストの壁画に囲まれた教室で、子どもたちは楽しそうにヒンドゥー語や英語を学んでいます。」



「ですが、解決すべき課題は残っています。」
「十分な指導法の研修を受けておらず、指導スキルや教材の理解が十分でない教師たち。教育への理解が進んでいない地域の人々。彼らの協力があれば、教育環境はより豊かになると信じています。」



Sanjeev Kumar, Project Leader of Plan India

「教育は未来を照らす光なのです」

プラン・インディアのプロジェクトリーダー、サンジ―ヴ。
彼の力強い言葉の中には、揺るぎない決意が込められていた。



「0歳~6歳は人生の土台を築く、とても大切な時期です。」
「この時期に受ける早期教育、栄養豊かな食事、適切な健康管理。それらが子どもたちの未来を、そして国の発展を支える礎となるのです。」

「ですが、現実は厳しい。母親たちは日々の生活に追われ、幼い子どもの教育に目を向ける余裕がありません。食事や健康管理も十分でなく、また、母親たちが通わせたいと思う、整備された幼稚園も圧倒的に不足しています。さらにビハール州では、洪水などの自然災害が頻繁に発生し、授業が継続的に行えない現状もあります。」

「インフラの整った幼稚園を増やし、一人でも多くの子どもに学ぶ喜びを伝えること。そして、母親たちが教育や食事の重要性を理解し、家庭でも支えられる環境を整えること。」

「私たちの願いを実現させるためには、家庭・学校・地域・政府──すべての人々の理解と支援が欠かせません。」




──この幼稚園での活動内容を教えてください

Utpal, Project Coordinator of Plan India

プロジェクトの運営を担うウトゥパルは、日々の活動に情熱をそそぐ。



「新生児へのワクチン接種や予防接種を通じて、病気を未然に防ぐ取り組みを行っています。また、母親への栄養指導を通じて、子どもが健やかに成長するための具体的な方法を伝えています。さらに、定期的な成長測定の日を設け、子どもの発育状況を確認し、栄養不良と判断された家庭には、一人ひとりにあわせた食事法を丁寧に指導しています。」

「何よりも大切にしているのは、子どもたちが楽しく学べる環境を整えること。教師たちには、アートを活用した創造的な教授法を学ぶ研修を実施しています。また、母親たちには手作り教材の作り方を教え、家庭での学習にも力を入れています。親子がともに成長し、学ぶ喜びを分かち合えるよう努めています。」




Babita Devi, Field Staff of Plan India

フィールドスタッフとして活躍する、バビタ。母親たちの良き理解者として、ともに歩み、支えている。



「妊娠中の母親には衛生管理を指導し、新しい命を迎え入れる準備のお手伝いをしています。また、母親と生まれてくる赤ちゃんの健康を祈願する「ゴッド・バライ」の儀式を通じ、色とりどりの野菜や果物が詰まったカゴを贈って、栄養価の高い食事をバランスよく取るよう伝えています。生後180日を迎えた母子には、伝統行事「アンナプラシャン(お食い初め)」をともに祝い、離乳食の作り方や母乳育児の大切さを伝え、子どもたちの栄養改善を図っています。」

「大切にしているのは、母親との対話です。家庭訪問やグループミーティングを通じて母親に寄り添い、心と体をケアしながら、子どもたちの成長を近くで見守っています。」
*アンナプラシャン=生後180日目の子どもがミルク以外の初めての食事を取るのを祝うインドの伝統行事


── 活動を通して、母親や地域の人々の意識は変わりましたか

Utpal 「母親たちは学ぶことの大切さを深く理解するようになり、子どもたちを積極的に幼稚園に送り出してくれるように。教材作りの研修を受けた母親たちは、家庭内に学習コーナーを作るほど熱心に取り組み、教育に力を入れてくれるようになりました。」

Babita 「かつては幼稚園に通う習慣すらなく、子どもたちは1時間も経たないうちに帰りたがっていました。今では休日にも通いたがるほど、彼らにとって幼稚園はかけがえのない場所となっています。地域の人々も、幼稚園でイベントがあると知ると、自ら手伝いに来てくれるようになりました。


── プラン・インディアのフィールドスタッフとしてのモチベーションは

Babita
「私がプランの活動に参加した当初、地域の子どもたちは学校に通っていませんでした。しかし基礎学習が子どもの未来にどれほど大きな影響を与えるかを母親たちに説き続けたことで、今では子どもたちが自らの意志で幼稚園に通うようになりました。また思春期の女の子たちには、布の代わりに生理用ナプキンを使用するよう促し、月経衛生に関する問題で早期中退する子どもたちも減少しました。地域全体が早期教育の重要性を理解するようになり、子どもたちの成長を支える環境が整い始めたのです。かつては深刻な問題だった児童婚も防ぐことができています。」

「私たちの活動を通して、子どもたちの未来を変えることができる。それが私にとって、なによりの喜びです。」




── 子どもたちに、どんな未来を望みますか

Madhurima 「幼稚園で基礎的な学力を育むことで、今後の学校生活を支え、人生を豊かにすると信じています。また、教師たちも訓練を受けて指導力を高め、より質の高い教育を提供できることを期待しています。」

Sanjeev 「学び続けることで、子どもたちは社会性が育まれます。教育が無限の可能性をきり拓く鍵となり、希望に満ちた未来を築くことができるでしょう。


── 子どもの未来のために、私たちができることは

Sanjeev
「ARTIDA OUDの支援を受けて、ビハール州に12の幼稚園教室を建設することができました。さらに幼稚園を増やすことで、子どもたちの生活や地域の発展にも大きく貢献できると確信しています。しかし、これは希望の扉を拓く一歩に過ぎません。子どもたちの成長を願い、みんなの想いが一つになれば、インドのみならず、世界中の子どもたちの輝かしい未来が守ることができる。そう信じて、私たちはこれからも活動を続けていきます。」




幼稚園で育んだ、小学校への希望

幼稚園を卒業した子どもたちは今、小学校で学び、夢を育んでいる。
愛おしそうに子どもの未来を見つめる母親たちに話を訊くと、子どもたちの未来を願う、あたたかな想いに満ちていた。




── 小学校に通うことで、良かったことを教えてください




── 小学校に通わせることを、どう思いますか




── 男の子と女の子が小学校に通うことについて、どう思われますか




── 家庭では、どのようなサポートをしていますか




── 子どもたちにどんな未来を送ってほしいですか



小学校に通う子どもたちにも話を訊くことができた。
頬をほんのり赤らめながら、未来の夢を語る子どもたち。
その横で、優しいまなざしで見守る母親たちの姿が印象的だった。


── 小学校ではどんなことをしていますか




── 何をしている時が楽しいですか




── 将来の夢はなんですか





未来を照らし続けるために

希望の光に満ちた、子どもたちの煌めく笑顔。
その光景は、鮮やかに心に刻まれ、決して色褪せることはない。



“I am” ── 無限の可能性を秘めた、すべての子どもたちへ

私たちは学びという名の光を、そっと灯し続ける
その光が一人ひとりの夢を育み、未来を明るく照らすその日まで──





“I am” Donation はこちら



photo, movie : Anna Miyoshi



<2024.12月掲載記事>

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