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伝統と創造の融合、唯一無二の宝石。

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伝統と創造の融合、唯一無二の宝石。

伝統の息づく、唯一無二の宝石。
40-50年前の山梨県甲府市にて、熟練職人による「かっこみ」という伝統技法で成形された、貴重なオールドストックの瑞々しい水晶。
時を経て、ARTIDA OUDはこの貴重な石と巡り合い、ジュエリーへと昇華させ、皆さまにお届けできるに至りました。

今では制作されることのない希少な宝石は、その背景を受け継ぐ伝統工芸士の手により溢れんばかりの輝きを与えられ、新たな息吹が吹き込まれました。そんな希少な宝石を1点もののリングに仕立てました。透明度が高く、どこまでも澄み切った美しさを放つ水晶。片面のみ磨きをかけてカボションにしているので、かっこみの技法が施された断面の模様を存分に味わっていただけます。

かつての職人の手によって生み出された、個性豊かな石の中から、お気に入りを見つけていただけましたら幸いです。
[eden] One of a kind splitted quartz ring 66,000yen (with tax)

かっこみ水晶のジュエリーはこちら

今ではこの伝統的な技法で石が成形されることはないに等しく、とても希少となったこの水晶。
わたしたちは山梨の工房を訪れ、その歴史ある背景を受け継ぐ使命を担う、ジュエリー職人であり、甲州水晶貴石細工伝統工芸士の大寄 智彦さんに、お話しを伺いました。

山梨の伝統が紡ぐ、希少な「かっこみ水晶」

山梨県甲府市で伝統的に行われてきた「かっこみ」という技法。
職人がタガネややっとこを使って原石を切り出していくことから「かっこみ水晶」と呼ばれています。その割った表面も、ただ割るだけではシャープになってしまいますが、熟練の技術により、石を剝がしたように滑らかで、絶妙な表情に仕上がっています。研磨せずに、劈開が作り出す表面の凹凸をそのまま残しているのが独特の魅力です。


かっこみ技法の再現と当時使用されていた道具の数々。

今では機械が発達し、かっこみができる職人さんがほとんどいないため、使われていない技法。かつての職人が残したデッドストックがなくなったらこの世からはなくなってしまうという、とても希少価値が高く、貴重な石です。
中でも非常に難易度の高いカットの技法である、ペアシェイプカット(左3つ)とエメラルドカット(右3つ)


最年少で国家資格を獲得した、伝統工芸士の大寄 智彦さん

祖父と父もクラフツマンという生粋のジュエリー職人である、大寄さん。かっこみ水晶について、ジュエリーに対する情熱、そして甲府への深い想いを語っていただきました。

―大寄さんは家業の影響でジュエリーに携わるようになったかと思いますが、生まれ育った環境や実際に家業を継ごうと決心した時のことなど、ご自身のことを教えていただけますでしょうか。
幼い頃から家の中に工房があり、常にその様子を見て育ってきたことで影響を受けてきました。継ぐように言われたことはないのですが、小さいころから学校で図工や絵を描くことなど手先を動かし、ものをつくることがとても好きだったこともあり、自然な流れで山梨県立宝石術専門学校に通い、自らの意思でこの業界に進み、家業を継ぐことを決めました。


工房と店舗の機能を併せ持った「TO LABO」を運営している大寄さんは、どのような想いでジュエリーを生み出していらっしゃいますか。TO LABOという名前〈=つねに「to」 の先にある「だれか」のために、心に届くジュエリーを「研究」し、丁寧につくり続けていきたい〉にも映し出されているかと思いますが、新たな技術開発や伝統を継承するために取り組んでいることなどがあれば可能な範囲で教えてください。
世界へ甲府のジュエリーの技術の高さ、美しさを伝えていきたい、という強い想いから、 唯一無二のジュエリー作品を発表しております。そして、ジュエリーだけでなく、伝統工芸の技術も繋いでいきたいと思っています。

また、山梨がなぜジュエリーの産地として有名になったのか。それは「水晶」がこの地で採れたからなんです。やはり僕としては「山梨の水晶」を軸にものづくりをしていますし、先代の職人が時間と労力をかけて繋いできた伝統工芸を絶やさずに多くのひとに知ってもらいたい、という想いがあります。


―ARTIDA OUDは石のありのままの美しさを大切にしているブランドです。
今回のかっこみ技術はまさに石本来の美しさが活かされていて、私たちブランドのフィロソフィーを体現するジュエリーだと考えています。大寄さんがかっこみという技術に込めている想いやこだわりを聞かせてください。


祖父の時代から、今はできない技術で受け継がれてきたかっこみ水晶を、自分の手によって、世の中に届けられていることが嬉しいです。祖父の代の、長年の職人技術と多くの時間をかけて制作されたかっこみ水晶のデッドストックが倉庫に眠っています。そこに自分の手で新たな息吹を吹き込んで、そして誰かが使っていると知ったら祖父もきっと喜んでくれているのではないかなと思っています。
そしてその技術や制作の背景を通して、甲府のことも知ってもらうきっかけに繋がれば嬉しいです。


―ジュエリーのお仕事を通した、ご自身の使命はなんだと思われますか?
やはり伝統工芸士であるので、伝統を絶やさず繋いでいかなければならないという使命があります。

熟練の職人たちは素晴らしい技術を持っていますが、高齢で発信の手段が限られている方も多い中、伝統工芸の技術を次世代に残し、広く知ってもらうために「TO LABO」を立ち上げました。お店では商品やワークショップを通じて伝統工芸の魅力を発信し、全国各地で宝石研磨体験会を開催したり、学校で特別授業を行ったりしています。これらの活動を通じて、少しでも多くの人々に伝統工芸の素晴らしさを知ってもらいたいと考えています。


―職人さんをやっていて、一番楽しいこと、夢中になることはどんなことですか?
原石を探しに行くときです。
祖父の倉庫に眠るかっこみ石を探しに行くときももちろんそうですし、海外に行って原石を仕入れることもあります。石は世界にひとつしかない唯一無二のものなので、まだカットも磨きをかかっていない原石を見定めて、何を制作するかを想像しながら石を選ぶ時が一番ワクワクして楽しいと感じます。石は中を割ってみないとどんな石かは誰にもわからない博打のようなところもあるのですが、自分の経験と勘を頼りにしながら、石の表面や形をみて仕入れています。


―ジュエリーを通して伝えたいメッセージはありますか?

山梨で古くから受け継がれているこの伝統工芸を、ジュエリーを通して知ってもらい、山梨、そしてこの伝統を日本そして世界にも広く知ってもらえたらと思います。

そして、ジュエリーという特別なものを身に着けたとき、その方が幸せな気持ちになってもらいたいです。


大寄智彦
1979年3月5日生まれ。
貴石彫刻オオヨリの3代目。
駿台甲府高等学校美術デザイン科、山梨県立宝石美術専門学校・宝石貴金属加工学科専攻卒業。
甲州⽔晶貴⽯細⼯伝統⼯芸⼠/宝石加工・ジュエリーマスター/山梨県立宝石美術専門学校の非常勤講師
Koo-fuプロジェクト2008、2009、2010、2011、Koo-fu Yprojectに参加。
やまなしグッドデザイン賞など受賞歴多数。
2014年「TO LABO」としてブランド展開を始める。同年、工房併設の直営ショップを甲府にオープン。

Instagram


TO LABO
大寄智彦氏のオリジナル ジュエリーブランド直営ショップ。
TO LABOとは、 「LABO:研究所」と「TO:~へ、~のために」という意味があります。 つねに「TO」の先にある「だれか」のためを考えていたい。 身につけていて笑顔になれる、心豊かに過ごせる・・・ そんな「心」に届くジュエリーを研究し、丁寧に作りつづけていきたい。 「TO LABO」の名前には、そんな強い想いが込められています。 From Kofu to the world . 山梨の甲府から世界に向けて・・・ 「TO LABO」は発信していきます。

TO LABOhttp://www.tolabo.jp/
Instagramhttps://www.instagram.com/to_labo


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