ARTIDA OUD

ARTIDA OUD

Journal

アーティスト / 白濱イズミ(ラブリ)

interview

アーティスト / 白濱イズミ(ラブリ)

ありのままでいることが難しいのは、なぜだろう。
それは、人の多様性に重きを置く社会になりつつあっても、ひとりひとりの多面性にまで思いを馳せる機会が少ないからだと思う。光によってジュエリーの輝きが変わるよう、人間も、どこにスポットを当てるかにより見せる顔が変わる。

18歳のころから12年間”ラブリ”としてモデル活動をしてきた彼女は、現在”白濱イズミ”名義で表現活動も行っている。ラブリでいることに限界を感じ、自分の言葉に正直でいたいという願いを込めて始めた表現。だから彼女が紡ぐ言葉には一切の濁りがなく、受け手の心にあたたかな光を灯す。

ただいまARTIDA OUDは、ブランドローンチから2回目のクリスマスを迎え、特別なジュエリーを展開中。メインは深紅のルビーと艶やかな真珠、紅と白~蜂蜜色といった耽美なカラー。天使の羽モチーフも加わり、クリスマスの多幸感に溢れるラインナップだ。
華やかな煌めきと、シックで落ち着いた美しさ――そのふたつの表情を持つ白濱イズミとともに、光の差し込む写真を作り上げた。11月27日に30歳になり結婚を発表した彼女に、過去、現在、そして未来について訊いた。
 

 
内と外を分けるために名乗り始めた、ラブリと白濱イズミ 

―――“ラブリ”としてモデル活動をするかたわらで、 “白濱イズミ”という本名で表現活動をされていますが、なぜふたつのお名前を使われるようになったのでしょう?

自分の内と外を分けてあげたいと思ったことがきっかけでした。ラブリとして、いわゆる“芸能活動”だけをしていたころ、言葉が届きにくくてもどかしさを感じたんです。雑誌やTVに出るお仕事では、自分がどんなことを考えている人間なのか、内面を伝える機会って意外と少ないと私は感じていて。話せたとしても言葉に何層もフィルターがかかった感覚だったので、せめて私は、自分の本当の言葉を忘れたくないと思ったんです。
 

 
―――そこで白濱イズミというお名前で、SNSを使って言葉を発信されるようになったんですね。

はい、SNSが流行り始めたころだったので、私に合う使い方を探していって。最初は自分自身の存在意義や気持ちを確認したくて、自分のために言葉を紡いでいたんです。でもいまは、そうやって伝えた言葉が誰かに届き、その人のものになっている。すべてフェイクのない自分の言葉ですが、誰かの言葉にもなるようにと思って紡いでいます。

  
―――ふたつのお名前は、ご自分のなかでそれぞれどんな感覚なのでしょうか? 

表面的な部分で活動しているのがラブリです。ラブリは誰かに委ねることも可能な感覚ですね。たとえば、クライアントさんのご希望に応えられたときに喜びを感じたり。でも白濱イズミは、コアにいる白濱イズミが生かされる。自分の言葉を守ってあげる存在です。
実は言葉を発信するようになってから、ラブリ名義で発信できる内容に限界を感じ始めたんです。ラブリとしてはマスへ向けて発信することが多いので、これは控えておこうとか、発言に気を使うこともあって。白濱イズミのときは、そういうしがらみはなく自由に表現できるんです。
とはいえ、あえてラブリだから伝えられることもある。たとえば、ふだん社会のニュースが届きにくい10代の子たちに、社会に関心を持ってもらうきっかけになれたり。いまはふたつを、バランスよく使い分けられていると思います。
 

 
―――白濱さんの紡がれる言葉は、押し付けも同調もなく、読んでいて心地よさを覚えます。どう作られているんでしょうか?

自分が絶対に正しいわけではないから、「私はこういう意見を持っていますけど、どう思いますか?」くらいの、問いかけるような言葉にしたいと思っていますね。できるだけ誰とでも対等な目線になりたいので、言い過ぎないし、言い切らないように。100%じゃなく少しだけ引いて、ちょっと足りないメッセージを心がけています。そうしないと、受け手にとって言葉の色味が心地悪くなっちゃうんですよね。
 

―――言葉の色味?稀に、言葉の色が見えるという方がいらっしゃいますよね。

私は色が見えるわけではないんですけど、色味を感じるんです。言葉を言葉としてではなく、視覚として見ているふしがあるかもしれません。だから言葉を作るとき、同時に映像のイメージも頭の中にあるんです。あと、大切にしているのはリズム、空気感。文章がしっくりくる瞬間を探している感じです。
  
難しいことを自分ごと化してもらう、そんなきっかけになりたい

―――ご自分と社会の関係を発信されることが多い印象ですが、今後伝えていきたいテーマなどはあるのでしょうか? 

私の表現に触れてくださる人が、社会や身のまわりの物事へ関心を持てるよう、入り口を広くしたいんです。何かに関心を持つのって、きっかけ次第だと思います。難しいものをいかに難しくなく簡単に伝えるか。たとえばファッションやアート、SNSなど、小さいきっかけを色んなかたちで作っていきたい。ゴール地点は見えていなくてもよくて、まずは世の中のことを自分ごと化してくれたらというのは、活動の軸としてありますね。


 
―――ARTIDA OUDが行っている、“I am” Donation Projectと、近いものを感じます。カラーストーンとタトゥーシールのセットをご購入いただくと、最大¥1,100が途上国の女性に寄付されるドネーションプロジェクトです。白濱さんにもご賛同いただき、どうもありがとうございました。 

先ほどお話したよう、難しいものをカジュアルに伝えたいという私の想いとすごく似ていたので賛同させていただきました。「寄付してください」と押し付けたり、堅苦しい話をしたりするのではなく、可愛いと思うものを身に着けることが自然と誰かのためになるのが素敵だなと思って。これからも、応援させていただきたいと思います。
 
オシャレになりたいというより、自分に似合うものを見つけたかった

―――白濱さんといえば、ファッションアイコンとしても女性から支持を集めています。白濱さんにとって、オシャレとはどんなものでしょうか?

20代前半のころは、自分に何が似合うかわからなかったんです。色、形、とにかく色々チャレンジしていました。オシャレになりたいというより、似合うものを見つけたくて。20代半ばで感覚が掴めるようになってからは、「30歳になっても着たい服を着よう!」と、テーマを設定して。「30になっても好きかな?」「30歳になっても着るかな?」という基準で服を選んでいました。30代を迎えたいまは、自分のスタイルがすごくしっくりきています。

 
―――ジュエリーについては、いかがでしょう?

ジュエリーは、一番肌に近いものという感覚ですね。透き通ったシックな色味が好きで、今回撮影で着用したものだと、ケシパールやシトリン、ホワイトオパールのリングがお気に入りです。小さな宝石が私の指先を守ってくれているような、そんな気持ちになります。
おばあちゃんが指輪を重ね付けする人で、ヴィンテージのものをたくさん持っていて。小さいときからよく、「オシャレだなあ!」って見ていたんです。ジュエリーはずっと輝きを放つもの。家族で譲り受けることができるのも素敵です。
 



 
―――今回、ARTIDA OUDのクリスマスジュエリーを着用いただきました。クリスマスの想い出を教えてください。 

クリスマスは家族で集まる、あたたかい日というイメージです。私の家はキリスト教なので、みんなで教会に出向いたこともありました。あとは家族で遊園地に行った帰りにすき焼きの材料を買って帰ったり、祖母が北海道料理のお店をやっているので、クリスマスだけどカニ鍋やウニいくら丼を食べたり(笑)。
いまでも贈り物をするのは好きで、クリスマスに会う人には、似合うものを用意したりしますね。
 
未来の自分を信じ、思い描いた30歳に

―――ARTIDA OUDは”raw beauty=華美に飾らず、ありのままの女性の美しさ”をテーマにしています。白濱さんにとって、「"raw beauty" = ありのままの美しさ」とは何ですか?

ありのままでいることは、着飾っていないという意味だと思っています。そして自分自身、そうなりたいと望む姿ですね。時々の年齢に似合ったものを身に着けたり、無理にお化粧を塗り重ねなかったり。

 
―――その意味で、美しいと思う女性はいますか? 

お母さんです。私が子どものころから嘘やごまかしは一切なくて、「私はこうしたいからこうする」「あそこに行きたいから行く」って、行動の理由がシンプルなんです。お父さんに対しても、好きだから一緒にいるのがすごく伝わってくるんですよ。
心から自分を楽しんでいて、理想の母親というか、理想の人間ですね。
軸があってブレない、自由に動いている感じ。白濱イズミとして活動を始めたのも、お母さんの影響があると思います。
 

 

  
―――“ありのままの女性の美しさ”には、内面の美しさもありますよね。自分を育ててくれたと思う、言葉や本、映画などありましたら教えてください。
 
私には日本のおばあちゃんとフィリピンのおばあちゃんがいるのですが、ふたりとも言葉を大切にする人だったんです。家中に直筆の言葉を貼っていて(笑)、私は小さいときから「謙虚でいなさい」とか「腰は低ければ低いほど良い」とか、格言を読んでいて。当時は意味がわからなかったんですけど、おとなになったいまは、大切なことが書いてあったと思います。
印象に残っているのは、ちょっとスピリチュアルなフィリピンのおばあちゃんから掛けてもらった言葉です。「あなたの背中には目がついている。あなたは前だけじゃなくて後ろも見える子だから」って。前だけじゃなくて360度見渡すことができるんだから、視野を広く持ちなさいというメッセージです。いま言葉を発信するときにゴールを書かないのは、もしかしたら、おばあちゃんたちの影響もあるかもしれません。
  

―――かつて「自分の代わりはいくらでもいると思っていた」と仰っていましたが、唯一無二の“ラブリ”、“白濱イズミ”でい続けられた原動力は何なのでしょう?

未来の自分を信じる力ですね。
ラブリとして活動しているときは、すごく遠くから、客観的に自分のことを見ていたんです。世の中には可愛い人やキレイな人って山ほどいると、10代のころから感じていて。そんななかで自分にしかないものは何だろうって自分探しを始めて、ちょっとずつ、私を見つけていった感じです。
 

―――30歳を迎えたいまは、かつてこうなりたいと思い描いていた場所にいると思いますか?

いますね。自分が30歳になったときどうなっていたいかを、25歳くらいから計画していました。ノートに、3年後、5年後にやっておきたいことを具体的に書いて、できるところから行動に移して。焦りというよりも、ラブリでいることに息苦しさがあったんです。いまとなっては、発信のかたちや広さを考えると、ラブリを続けていて良かったと思います。
  

―――様々なフィールドで頑張る女性へ、メッセージをお願いします!
悩むこともありますが、自分なりの行動を選択してあげるのが大切だと思います。問題を問題のまま終わらせない。現実的に考えてちゃんと選択してあげることが、自分らしさにつながるのかなと思います。たとえば現状にステイするというのも、選択した結果であればいいんです。何かを変えることや、捨てることだけが大切なわけではないから。
そして人生は長いです。いま抱えている悩みって、おばあちゃんになったら思い出せないと思う。だからあと何十年も生きると考えて、問題を大きく捉えすぎないで。“自分にとって”何がいい選択なのかを、考えてみてください。
 

 

あなたにとっての、あなただけの
お守りが見つかりますように。
 
そしてそのお守りがずっとあなたを
守ってくれていますように。
 
 





PROFILE


白濱イズミ(ラブリ)

1989年生まれ。18歳のころからラブリとして雑誌、テレビ、ラジオ、広告などメディアで活躍。近年はありのままの自分を表現するため、白濱イズミとしても活動。詩集やエッセイ、写真、音楽、ジュエリーなどさまざまなかたちで表現される世界は瑞々しく、若い女性からの支持を集めている。

Instagram
https://www.instagram.com/loveli_official/

Twitter
https://twitter.com/lovelizm

 

 

 

PHOTOGRAPHER/TETSUO KASHIWADA(KiKi inc.)

STYLIST/TSUYOSHI KURATA

HAIR&MAKE/REI FUKUOKA(TRON)

EDIT/RIDE MEDIA&DESIGN

TEXT/HANAKO FUJITA

 


 
Christmas Collection

BACK TO INDEX