ARTIDA OUD

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「早すぎる結婚」を退けたバングラデシュの女性 / シーラ

interview

「早すぎる結婚」を退けたバングラデシュの女性 / シーラ

10月11日(木)、女の子の権利について考える「国際ガールズ・デー」のイベントに、バングラデシュからひとりの女性が登壇する。彼女の名は、シーラ。13歳のとき、家計の負担を軽減するため「早すぎる結婚」をさせられそうになった経験の持ち主だ。

「早すぎる結婚」は、女性の未来の可能性を狭め、暴力にさらされる可能性を上げるもの。

彼女は今、そういった危険から女性たちを守ろうと大学に通いながら国際NGOプラン・インターナショナルでボランティアをしている。

私たちARTIDA OUDの願いは“さまざまな困難に直面する途上国の女の子たちが幸せでいること”。同じ願いを持つものとして、シーラさんにメールインタビューを敢行。伝わってきたのは、彼女の美しく強い瞳は、明るい未来を見据えているということ――ぜひ10月11日(木)、彼女に会いにいらしてください。

 

13歳、家計を助けるため望まない結婚をさせられそうに

 

―――毎日どのような生活をしていますか?

大学に通い、専攻しているマネジメントの勉強をしています。勉強は楽しく、忙しさもありますが充実している毎日です。

また、途上国の地域開発を進める国際NGOプラン・インターナショナルのコミュニティ・ボランティアもしています。学校を途中で退学した子どもがいる家庭や、「早すぎる結婚」のリスクが高い子どもがいる家庭を訪問するなど、地域の子どもたちが必要な支援を受けられるように活動しています。



―――「早すぎる結婚」という言葉は、日本では聞き慣れない言葉です。どういうことなのでしょう?

悲しいことに、バングラデシュでは親が娘に「早すぎる結婚」をさせるケースがとても多いんです。18歳未満が結婚をするのは違法ですし、女の子から教育の機会を奪うだけでなく、健康にも悪影響を及ぼし、暴力の被害にあう危険性を高めるのに…。「早すぎる結婚」が多い背景は、社会通念や慣習などの圧力です。私も13歳のとき、家計の負担を軽減するために結婚の話を進められました。

―――シーラさんは、結婚を知らされたときどんな気持ちでしたか?

当時は13歳で結婚するにはまだ若かったというだけではなく、結婚をするのが嫌だったのに、自分の意見を聞いてもらえなかったことがとても悲しかったです。

―――結婚式の2日前に村から逃げ出し、家族と連絡を絶っていたと聞きました。その頃は、どんな心情だったのでしょうか?

結婚を免れたという喜びもありましたが、両親や地域の人々にどう思われるか、反応を考えると不安になって複雑な気持ちでした。私のまわりでは、こうした行動は恥とみなされていたからです。

でもしばらくして私が叔父さんの家にいることを知った両親は、私を叱ることもなく、喜んでくれました。私がボーイフレンドと駆け落ちをしたのではないかと心配していたのです(こうしたことはよくあるのです)。親が理解してくれて、本当にうれしかったです。結婚式の2日前に「結婚しない」と決断したことが間違っていなかったと確信できましたし、自分に自信を持つこともできました。また、叔父さんも「早すぎる結婚」は良くないことだと、私の決断を理解し、周囲を説得してくれました。



―――現在はプラン・インターナショナルでボランティア活動をされているそうですね。そのようなことを学びましたか?

いろいろありますが、たとえば性的嫌がらせに対し毅然とした態度で加害者に向き合うことを学びました。加害者を現行犯として捕らえたときには、被害者の母親からも感謝されました。今ではコミュニティ全体が私たちのことを応援し、私たちを見習おうとしてくれています。大変光栄ですし、活動を続ける原動力になっていますね。



誰もが性別に関わらず、活躍できる社会が理想

―――ボランティアの活動を通じ、世の中へ伝えたいメッセージをお願いします。

私たちが暮らす社会に、広く「子どもの権利」を浸透させたいです。社会の悪しき習慣である「早すぎる結婚」を防ぎなくしていくため、そしてさらに、女の子の教育推進や家庭内暴力の撲滅といった女性の権利のために…ジェンダー平等を達成したいです。どんな子どもも、性別に関わらず、能力を発揮して、国のために活躍できる社会が理想なのですから。



―――将来の夢はなんですか?

子どもの権利などを学び、守るためのコミュニティ開発の専門家になりたいです。私が「早すぎる結婚」を自分の力で回避した実体験を活かして、とくに女の子の権利のために何かしたいですね。女の子個人、さらにはその家族や社会のために役だつような仕事ができたらうれしいです。なので、そのための勉強ができる時間が一番の楽しみでもあります。

―――日本でも、仕事をしながら出産、結婚するのは女性にとって簡単なことではありません。様々なフィールドで頑張る女性へ、メッセージをお願いします。

私の社会では頻繁にあることですが、先進国でも女性が家の外で活動することが制限されてしまうことがありますよね。もし家族の反対などがなかったら、女性はもっと社会に出て男性と同じように働くことができるのに。家族のために生計を立て、キャリアを築くこともできるはずです。頑張って、自分の生き方を貫いてほしいと思います。



―――このブランドは”raw beauty=華美に飾らず、ありのままの女性の美しさ”をテーマにしています。そういった意味で、美しいと思う女性はいますか?その人のどんなところを美しいと感じますか?

自然体で、他人に共感できる人は、人間らしくて美しい人だと思います。例えば、マザー・テレサや、マララ・ユーフザイのような人たちです。彼女たちが自身を犠牲にして、公正な社会や女の子の権利のために尽力したことに、心から感銘を受けました。尊敬しますし、私のパワーになっていますね。

―――10月11日(木曜)の「国際ガールズ・デー」のイベントで、来日される意気込みをお願いします!

私自身と私のコミュニティにとって、とても誇らしいことです。このような機会に恵まれてとてもうれしく思いますし、日本の方々にもバングラデシュに少しでも興味を持ってもらえたら幸いです。 


国際ガールズ・デーイベント
Because I am a Girl 2018 in バーニーズ ニューヨーク六本木店

映画『ソニータ』に心動かされた歌手の一青窈さんを迎えて、「早すぎる結婚」をテーマに、映画配給会社ユナイテッドピープル代表の関根健次氏とプラン理事大崎麻子がトークイベントを行います。当日は、バングラデシュで「早すぎる結婚」を防止する活動をしている女の子も登壇します。どうぞお楽しみに。

日時:10月11日(木)18:30~19:30
会場:バーニーズ ニューヨーク六本木店
※店舗内でのお立ち見となります。申込は不要ですので、直接店舗へお出かけください。



PROFILE

シーラ



バングラデシュでプランの活動に参加し、自分自身も「早すぎる結婚」を退け教育を受け続けた19歳の大学生。さまざまな困難を乗り越え、教育を受け自立した女性として人生を歩み始めている。

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