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モトーラ世理奈 / モデル・女優

interview

モトーラ世理奈 / モデル・女優

冬の澄んだ空気、静かな煌めき。
彼女が佇むと、光が一瞬ゆらめいた。

― 光 ―

太陽の光は、“白色光”と呼ばれている。
文字どおり「白い光を放つ光源」を指すが、白い光をプリズムに通すと、赤、橙、黄、緑、青、紫の虹の7色が煌く。太陽の光には、これらすべての色が含まれているのだ。

色は、光の波長。
「記憶を色で憶えている」と語る彼女と、ARTIDA OUDがローンチしてから4年のときを経て、再会した。

モデルという枠を超え、女優、そして自身でアーティストブックのプロデュースを行うなど活躍するモトーラ世理奈のいまの声と、ARTIDA OUDのこれまでをお届けします。



色が記憶を呼び起こす

23歳。前回ご一緒したときは、まだ19歳だった。
この4年間で、どんな変化があったのだろう?
時間を丁寧に辿るようしばらく考えたあと、「変わったようで…何も変わっていないです」という言葉が返ってきた。

「変わらない部分は、たとえば、ずっと色に敏感なところです。ファッションも、その日の気分の色で服を決めるし、気づいたら記憶も色で覚えています」。

香り、言葉、温度などさまざまな要素があるなかで、色はどう記憶に残るのか?

「『昔行ってたピンクのレストランなんだっけ?』ってお母さんに聞いたり、『あの色の服着てたときでしょ』っていう感じで。小さなピアスがキラリと青く光るとかも、鮮明に覚えていますね」。





ARTIDA OUDのジュエリーは、ほとんどがインド・ジャイプールで作られる。ダイヤモンド、エメラルド、トルマリン、ルビー、サファイヤ…色とりどりの、小さくも美しいジュエリーが、自分だけでなく、誰かにとってそんなふうに記憶に刻まれたら、とても素敵だ。

スタジオにやってきたとき、彼女の爪は1つだけ赤く色付けられていた。

「好きな色は、赤です。赤から力をもらっている感じがします」。

実は、人類が最初に使った色は赤と言われている。天然の色素が手に入りやすく、色褪せないうえに、肌や壁にきちんと付着してくれるから。時代を超えて、人々に影響を与えてきた色なのだ。

「私自身は、オレンジ色って言われたことがあります。太陽とか夕日みたいな色って」。





昨年は、自身のアーティストブック『SERENA MOTOLA.』をプロデュース。憧れのクリエイターたちとの共作を果たす。次に、ご一緒してみたい方はいるのだろうか。

「ベルリンをベースに活動する写真家さんで、ミリアム・マレーネ・ヴァルドナーさん。その方のお写真、色がすごい素敵なんです。ZINEを買ったんですけど、届いたとき、可愛い封筒に入って、シールとか貼ってあって。宝物です」。

誰かの表現に刺激を受けることも?

「もちろんあります。Khruangbinというバンドのローラ・リーさんが、すごくかっこよくて憧れて。友だちと二人で一緒に、それぞれのベースを買いに行きました(笑)」。



雪深い山頂から見る、裾野の砂漠。悠久の旅をして

ARTIDA OUDは、地中海から砂漠を超え、ユーラシア大陸を遥か東方へ「悠久の旅」をしながら、それぞれの地で得たインスピレーションをジュエリーに込めて物語を紡いできた。ワールドワイドに活躍するなかで、印象に残っている景色を聞いた。

「旅は、私も大好きです。もし今の仕事に巡り合っていなかったら、旅人になっていたと思う。これまで忘れられない景色は、LAのパームスプリングス・エリアルトラム。サルヴェーション・マウンテンっていって、カラフルでハッピーなアート作品が砂漠にあって」。

そこは、“God Is Love.”というメッセージが込められた、神様へのオマージュとして知られている。

「そこに行く途中、本当に何もない砂漠の一本道を進み、ロープウェイで山に登るんです。そしたら、山上が雪で覆われていて!下は砂漠ですごく暑いのに、上は寒くて雪が降っていて、こんな不思議な風景があるのかと驚きました。砂漠のオレンジと、雪の白の記憶です」。
 


東京生まれ、東京育ち。自然美に惹かれることも多く、いつか山登りがしたいそう。

「『山の焚き火』っていう、1986年に作られたスイスの映画がすごく好きです。スイスの山で暮らす家族の話で、ストーリーはそんな明るい話じゃないんですけど、シンプルで静か。そして、山と、そこに暮らしてる家族の映像がとても綺麗です。人生で一番衝撃を受けた映画かもしれません」。

そのままでいることが、一番美しい

ARTIDA OUDは、“raw beauty=ありのままの美しさ”を掲げ、石が持つ色や、いびつな形、内包物など、ひとつひとつの個性を大切にジュエリーとして仕立てている。彼女が考える、“ありのままの美しさ”とは?

「そのままでいることが、一番美しいなって思います。裏表のない方や、自然体でいる方。私もカメラの前に立つとき、何も考えず、そのままでいようって臨んでます。そのほうが、カメラと1対1でいられる気がするから」。

目に見える美しさが、すべてではない。内面的に、自分を成長させてくれた言葉があるという。

「色々気にしちゃう性格で、気になったこととか引きずっちゃうんです。あるとき人に、『死ぬときにはそんなきついことや悲しいことは覚えてないよ。そのことは忘れて、前に進もう』って言われて、確かにそうだなって。スッキリして、いらないものがなくなった気がしました。その言葉を思い出して、前に進めたなって」。

 
誰かにハートが共有できる“I am” Donation

ARTIDA OUDは、ローンチのときから思い描いていた“I am”というドネーションプログラムを行っている。

対象のアイテムを購入すると、医療支援、途上国支援、森林保全、希望の寄付先に¥1,000を寄付できるプログラムだ。目標額が集まり、インドに学校を建てるに至った。

「学校を建てるなんて、すごいです。母が、若いころにアフリカの難民キャンプに携わっていました。彼女のジュエリーボックス見ると、アフリカで買ったり、もらったりしたアクセサリーがいっぱい入っていて、かわいいなって。母の行動力があるところ、優しいところ、すごく尊敬しています」。

I am”には、デザイナーIwaya kahoによる、メッセージを込めた「opnner」タトゥーシールもセット。ジュエリーアイテムはインドの女性の職支援に繋がり、カラーストーンも色とりどりのカラーバリエーションで展開している。自らが好きな色と、想いを込めたメッセージを身につけることが、誰かのためになるーー。

「opnnerのタトゥーシール、ずっと前からすごくかわいいと思っていました。社会問題って、自分に何ができるのか、ちゃんと知って考えたい。まだ答えはわからないけど、何かやりたいっていう気持ちはあります。“I am”は、気軽に始められて、誰かのためにっていうハードルが高くなくて素敵ですね。それに、自分だけじゃなく誰かにハートが共有できるのがいいな」。



眩い渋谷の街で。ARTIDA OUD 渋谷PARCOにてPOP UP SHOPオープン

2022年2月18日(金)〜24日(木)の期間、ARTIDA OUDは渋谷PARCOでPOP UP SHOPをオープンする。渋谷の時代とともに新しく変わりゆく街並みのなかに、彼女が冒頭で語ったとおり、「変わったようで変わっていない」ものは確かにある。「渋谷」は、どんな場所なのか?

「仕事でもプライベートでもよく来ています。行きつけのお店があって、そこで友だちとかいろんな人に出逢って。安心する、見守ってくれた場所でもありますね。ローラースケートにチャレンジして、スケートパークも行ってみたい  」。



眩いばかりの光のなかで。その先へ。

「PARCOのPOP UPにも遊びに行きます」とにっこり笑い、衣装に着替えて撮影に入った。

もうすぐ、長い冬が明けて光に満ちた春が来るーー。



INFORMATION

ARTIDA OUDは、2月18日〜24日、渋谷PARCOでLimited Storeをオープンします。実店舗を持たず、できる限り中間業者を省き、適正な価格でお客様にジュエリーをお届けすることにこだわってきました。実際にジュエリーをお手に取っていただく機会となりますので、ぜひ足をお運びください。

インタビュー内に登場する、“I am” Donationの新作や、バロックパールのジュエリー、ピンクの浜辺とエメラルドグリーンの海をイメージした“elafonisi”コレクションなどをご用意しています。

渋谷PARCO Limited Store ーARTIDA OUD CARAVANー

2月18日 (金) ~ 2月24日 (木) 11:00~20:00
渋谷PARCO 1F「GATE」 ※ 混雑状況により、整理券を配布いたします。

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PROFILE

モトーラ世理奈
1998年10月9日生まれ、てんびん座。東京都出身。2015年1月号の雑誌「装苑」にてモデルデビュー。2018年に公開された映画『少女邂逅』にて映画デビューし、独特な存在感で国内外から注目されている。2020年公開の「風の電話」、「タイトル、拒絶」にてキネマ旬報ベスト・テン新人女優賞を受賞。どんな場所でも彼女が立つと非現実な空気が漂う、そんな独特の存在感を放ち、国内外から注目される。

Instagram
https://www.instagram.com/sereeeenam/


PHOTOGRAPHER/YUKI KUMAGAI
HAIR MAKE/ERIKO YAMAGUCHI
STYLIST/TOMOKO KOJIMA
EDIT/MARIKO ARAKI(RIDE MEDIA&DESIGN)
TEXT/HANAKO FUJITA(RIDE MEDIA&DESIGN)
DRESS(TOPS)/CHIKA KISADA(EDSTRÖM OFFICE)


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