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萬波ユカ / モデル

interview

萬波ユカ / モデル

紺碧の空、降り注ぐ星々、冬の夜空で静かにあたたかく透き通る月光――

スタジオにやってきた彼女を見て、そんな明るい月のような人だと思った。

 

2015年にデビューし、いまや世界中から注目を集めているモデル・萬波ユカ。大自然で育った天真爛漫な魅力のなかに、表現者としての強い芯、ARTIDA OUDのテーマ“raw beauty=ありのままの美しさ”がある。

 

誰しもを照らす月のように存在感を放つ彼女が口にした、「知り合ってきた人は全員キラキラして見える」という言葉は、同じ空のもとで暮らすひとりひとりに平等に降り注ぐ。

 

ただいまARTIDA OUDは、2020年のクリスマスのためにデザインしたジュエリーを展開中。穏やかな冬の星空をイメージしたジュエリーは、小さな幸せを大切にしたいという萬波ユカが纏うあたたかな光の粒と似ているーーそんな思いでニューヨークから一時帰国中の彼女に声をかけ、今回のフォトセッションが叶った。

 

モデル活動について、美しさについて、愛する自然とビンテージウェアについて、朗らかに語ってもらった。



看護師からモデルに。身ひとつで上京

 

―――看護師からモデルになられた萬波さん。どのようなきっかけでモデルを目指されたんですか?

 

1年間、病院のオペ室でナースをしていました。その時間って、ほんの一端ですけどひとの人生と関わる瞬間。そこでさまざまな患者さんの声を聞くうちに、一度きりの人生、やりたいことをやってみようと思うようになったんです。もともとバレエやピアノをしていて表現することが好きだったのですが、音楽も服も作れない。私には何ができるかなと思ったときに、モデルだったらできるかもしれないと考えたのがきっかけです。

 

 

―――それから、上京してモデル事務所を探すことになったんですね。

 

そうですね。でも当時は、モデル事務所って一体どんなものなのか、そもそもモデルってどうすればいいのか、何も知らなくて。たまたま知り合いのフォトグラファーさんが撮ってくれた写真をいまの事務所の方が見て、声をかけていただいたんです。ちなみに今日の撮影でヘアを担当してくれた藤原さんは私が学生のときからの知り合いで、「東京に出ておいでや」って応援してくれて。事務所も家もなかったころ、お兄ちゃんみたいに頼れる存在でした。そんな感じだったのでいろいろな不安はありましたが、おかげさまで2015年にモデルになり、2017年にニューヨークに拠点を移し、5年が経ちました。





―――今日の撮影を通して、カメラの前に立つ瞬間に表情が変わり、スイッチが入るのを感じました。撮影にはどんな気持ちで臨まれているのでしょう?

 

フォトグラファーさんがどんな瞬間を撮りたいのかを考えていますね。打ち合わせや、ムードボード(求める雰囲気や、コンセプトを共有するための資料)を通して私なりにキャッチした理想像を演じることに専念しています。撮影が進み、ある程度そのカットが押さえられた段階でフリータイムがあって、私はその時間も好きなんです。求められているものを取っ払い、感性で動いて、フォトグラファーさんと撮影を楽しむ。そういうときは何を考えているかというと…頭のなかで音楽を流しちゃうこともありますね。今日はフォトグラファーのタカコ・ノエルさんがクリスマスソングを流されていたので、その物語の登場人物になりきりました。こう見えて実は照れ屋なので、世界観を作って入り込む作業をしています。

 

 

―――ご活動されてきたなかで、嬉しかった瞬間を教えてください。

 

いろいろ、本当にいっぱいあるんですけど…やっぱり、「もう一度お仕事したいです」ってリコールをいただけたときはすごく嬉しかったですね。モデルの先輩に「事務所に所属しているから最初のお仕事はあるかもしれないけど、そのあと、関係が続くかどうかはあなた次第」と言われたことがあって。もともと看護師をしていたのもあるかもしれないんですけど、いつも現場では「みんなが求めているものはなんだろうな」って感じられるようにと思っています。なんでみんな、私たちモデルが居心地よくできる空気を作ってくれるのか?その「なんで?」を忘れないようにと思いますね。みんなが楽しいほうが良いものができますし、元気に明るくしていたいです。

[constellation] virgo K10 diamond line necklace 29,700yen (with tax) / [palais] K18 oval emerald dewdrop necklace 110,000yen (with tax) / [philia] K10 akoya long strand with rose quartz necklace 198,000yen (with tax)



自然とビンテージウェアが好き。大事にしたい、そう思えるものに囲まれて

 

―――三重県ご出身ということで、いまでも自然がお好きだと伺いました。都会で生活しながら、どんな風に自然との接点を持たれていますか?

 

山や川、海といった大自然に囲まれて育ったんですけど、山は鉱山なので、鉱物が取れるんですよ。山や海岸に水晶を採りに行ったり、川に入ったり…大人になったいまも変わらずそんなふうに遊んでいます。三重で釣りをしたり川で遊んでいたりしたら日焼けをしてしまい、事務所に注意されちゃいました(笑)。

都会に住んでいるとそういうことができる機会は少ないのですが、たとえば公園に行ったときなんかは、土や草の上に裸足で立ったりしています。土の感触が気持ちいい。あとは下を見て歩いちゃうことが多いんですけど、空を見たり風を感じたりするようにはしていますね。毎回流星群が観られる時期は、どこかしらに出かけて観測しています。

 

 

―――古着がお好きとも伺いました。古着の魅力って、どんなところにあると思いますか?

 

歴史を感じさせられるというか、いまのいままで愛されながら良い状態で残っていることに感動するんです。ずっと使ってこられた人の愛を感じますし、私自身も、リメイクしたり繕ったりしながら10年以上着ている服が多くて。大事にしたいなって思えるようなものに囲まれているのが好きなんですよね。ジュエリーも同じです。今日も、祖母が大切に使っていたものを着けてきました。


(right middle finger) [elafonisi] morganite white sapphire pave diamond open ring 29,700yen (with tax) / (right ring finger) [elafonisi] christmas limited spencer opal pave diamond ring 52,800yen (with tax) / [elafonisi] morganite pave diamond ring 27,500yen (with tax) / (right wrist) [philia] 3 rows of akoya pearl toggle bracelet 49,500yen (with tax) / (left index finger) [elafonisi] morganite square spinel pave diamond open ring 29,700yen (with tax) / (left middle finger) [selene] new moon circle pave diamond ring 17,600yen (with tax) / (left wrist) [I am donation] christmas limited pave star lutile quartz limited bracelet 5,500yen (with tax) / [I am donation] christmas limited pave star pyrite limited bracelet 5,500yen (with tax) / [I am donation] christmas limited pave star rainbow moonstone limited bracelet 5,500yen (with tax)



―――今回、クリスマスジュエリーをご着用いただいています。クリスマスの想い出を教えてください。

 

学校の先生をしていた祖父が、クリスマスが近づくと「パーティーをするから友達を呼んでおいで」って言ってくれるんです。お小遣いをもらって、プレゼントを買って、おじいちゃんの手料理を食べて、プレゼント交換をして。中学生ごろまでかな、毎年とっても楽しかったです。いまも友人たちと年によって3000円とか5000円以内とか予算を決めて贈り物をしあっていますよ。音楽に合わせてプレゼントを回して(笑)。

 

 

―――これから実現したいことはありますか?

 

今度、古着屋さんを開くんです。場所は学芸大学前で、いまちょうど壁紙を貼っていて。長年の夢だったので、すごく楽しみです。セレクトはアメリカやヨーロッパのもの、私が着ていたビンテージのドレスが中心です。新型コロナウィルスの影響で4月に日本に帰ってきてからアメリカに戻りにくくなってしまったので、いろんな方面でやりたいと思っていたことをひとつずつ叶えていきたいです。

[philia] akoya pearl toggle choker 44,000yen (with tax) / [cord] big cable chain toggle silver choker 19,800yen (with tax) / [selene] new moon pave diamond necklace 33,000yen (with tax) 



“ありのまま”でいるのは、誰かのためではなく自分のため

 

―――このブランドは“raw beauty=華美に飾らない、ありのままの女性の美しさ”をテーマにしています。萬波さんにとって、「"raw beauty" = ありのままの美しさ」とは何ですか?

 

“ありのままでいい”ってすごく素敵な言葉だと思うんですけど、それにあぐらをかくのはよくないですよね。結局ありのままでいるのって、誰かのためではなくて、自分のためだと私は思っていて。宝石がカットによって見え方が変わるように、いろんな方面から自分をブラッシュアップして、ありのままの自分に自分で納得できるようにしたい。誰が言ってくれなくても、自分くらいは自分を認めてあげる努力をしつつ、その努力をしたうえで、ありのままの美しさを認めてあげる。それが大切だなと思いますね。



―――萬波さんもありのままの自分を受け入れるまで、時間がかかったのでしょうか?

 

モデルのお仕事をしていると、自分にない美しさを持っている人がうらやましくなるんですよ。でもある日、自分を肯定するのに他人の存在って必要ないなと思って。他人を否定して自分を肯定するようなやり方はしたくない。私が「脚が長くて良いな、金髪がきれいだな」とか羨むのと同じように、「黒髪がきれい、お肌がいいね」と言ってくださる方もいます。日本だけではない広い世界を見たからこそ、すっと入ってきた考え方ですね。

 

 

―――“ありのままの美しさ”と聞いて、思い浮かぶ人はいますか?

 

具体的な人物ではないのですが、私、知り合った方のことをみんな美しいなって思うんです。知り合ってしまったら、その人にしかない美しさ、素敵なところがキラキラして見える。それこそ自然と触れ合い、人間として広い世界に触れているからそう思うのかもしれません。他人の美しさに気づけると、当たり前のことですが「あなたはあなた、私は私」という考え方ができるんです。



―――“ありのままの美しさ”には、内面の美しさもあると思います。自分を育ててくれた言葉や、本、映画などありましたら教えてください。

 

仕事柄海外との行き来が多いのですが、フライト中に何となく落ち込んでしまうことがあって。そのときに、自分を納得させるために「心の拠り所は常に自分」っていう言葉を考えました。先ほどお話しした「誰が認めてくれなくても、努力している自分を自分は認めてあげたい」という話にも通じるのですが、何かを他人に委ねるとグラグラしてしまうんですよね。常に何があっても頼れるのは自分ですし、一番の味方も自分です。おいしいものを食べるとか、お守りになるようなジュエリーを買うとか、自分のご機嫌は自分でとることができますし!

 

 

 

 

小さな幸せを感じられる心

 

ーーージュエリーを着用される際のこだわりはありますか?

 

ジュエリーは、蚤の市で気に入った子を持って帰ることも、祖母から譲り受けたものも着用しています。こだわりは、たとえば新品のペンダントトップには、ビンテージのチェーンを合わせたりすること。ビンテージのグッズには前に使っていた方の想いが残っているから苦手という声も聞くんですけど、私は逆に古いものを身に着けているほうがパワーをいただく感じがしますね。


(left ear) [elafonisi] morganite & spinel & crystal single pierced earring 17,600yen (with tax)

 

―――今日はARTIDA OUDのホリデーコレクションを着用いただきました。いかがでしたか?

 

ぜんぶ天然石なんですよね?私はもともと鉱石が大好きで、インクルージョンがたくさん入っているルチルクォーツが特にお気に入りなんです。ARTIDA OUDのジュエリーはひとつひとつ石の個性を生かしたものが多くて表情が違うので特別な感じがしますよね。



しかもホリデーコレクションということで、見ているだけでもワクワクしちゃいます。左耳に着けさせていただいたピアスと、乙女座の星座を象ったネックレスも可愛かったです。穏やかな冬の夜空をイメージされたという通り、神秘的ですね。



―――さまざまなフィールドで頑張る方に、メッセージをお願いします。

 

私自身も心がけていることなんですけど、幸せを感じやすい心で生きていきましょうってお伝えしたいです。ちょっとしたことでも幸せだなあって思えたら、毎日が楽しくキラキラしてきます。自分で見つけた小さな幸せを感じやすい心でいられますように。

[jupiter] disque pave diamond open eternity ring 55,000yen (with tax)



PROFILE

 

YUKA MANNAMI

1991年8月23日生まれ。三重県出身。DONNA MODELS 所属。特技はバレエ、ピアノ、イラスト、コラージュ。2015年、手術室担当の看護師からモデルへと転身。コレクションブランドのショーへの参加をはじめ、雑誌、広告などで活躍。数々のグローバルブランドのキャンペーンモデルも務め、世界から注目を集めている。

 

Instagram

https://www.instagram.com/yuka/

Twitter

https://twitter.com/nijihan_

 

 
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PHOTOGRAPHER/TAKAKO NOEL(L MANAGEMENT)

STYLING/RIEKO SANUI

MAKE-UP/KIE KIYOHARA(beauty direction)

HAIR/KAZUKI FUJIWARA(Perle Management)

EDIT/MARIKO ARAKI, HANAKO FUJITA(RIDE MEDIA&DESIGN)

TEXT/HANAKO FUJITA(RIDE MEDIA&DESIGN)

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